玄関の防犯性を高めるために補助錠の設置を決めたなら、次に重要なのは「どの補助錠を選ぶか」です。市場には多種多様な製品があり、適切なものを選ばなければ期待した効果が得られないこともあります。ここでは、補助錠選びで失敗しないためのいくつかの要点をご紹介します。第一に、鍵の種類に注目しましょう。補助錠には、主錠と同じくらい防犯性の高い鍵を選ぶことが重要です。現在、主流となっているのはディンプルキーです。鍵の表面に大きさの異なる複数のくぼみがあり、構造が複雑なためピッキングによる不正解錠が非常に困難です。少なくとも、このディンプルキータイプの補助錠を選ぶことを基本と考えるのが良いでしょう。第二のポイントは、設置方法です。大きく分けて、ドアに穴を開けて取り付ける本格的なタイプと、穴あけ不要で設置できる簡易タイプがあります。持ち家の場合は、防犯性と強度の面で穴あけタイプが推奨されます。一方、賃貸物件で原状回復が求められる場合は、ドアや壁を傷つけない簡易タイプが唯一の選択肢となるでしょう。簡易タイプを選ぶ際は、自宅のドアの厚みや形状に適合するかを必ず事前に確認してください。第三に、サムターン回し対策が施されているかも確認したい点です。サムターンとは、室内側から鍵を開け閉めするつまみのこと。ドアスコープや郵便受けから特殊な工具を入れてこのサムターンを回す手口への対策として、つまみ部分が取り外せるものや、ボタンを押さないと回らない空転式のサムターンを備えた製品があります。こうした機能が付いていると、さらに安心です。価格だけで選ぶのではなく、これらのポイントを総合的に考慮し、自分の住まいの状況と求める防犯レベルに合った補助錠を選ぶことが、後悔しないための鍵となります。